暴走族仕様バイクは違法?
暴走族仕様のバイクと言えば、カウルには丸みを帯びたロケットカウルを装備しているほか、マフラーからは大音響の爆音が鳴り響いたり、バイクの車体とバランスが取れていないほどに大きく跳ね上がったハンドルなど、明らかにカスタムしたと考えられるスペックのものがたくさんあります。
族車と呼ばれることも多い暴走族バイクの仕様は、法律的に合法なのでしょうか?
合法か違法かを知るためには、車検に通るかどうかをチェックするのが最短です。
そのままの状態で車検に通るなら合法カスタムですし、通らなければそのカスタムは違法ということになるでしょう。
違法スレスレだけれど合法スペックの改造バイクはある
バイクの車検では、主にバイクの安全性が総合的に点検されます。
パーツごとに規定があり、それに適合していることが車検に通るための条件です。
例えばマフラーをカスタムしている場合には、バイクの排気量および製造年月日によって基準値が異なります。
旧式バイクの場合には95~99dBでも車検に通りますが、平成13年以降に製造されたバイクでは90~94dB以内でなければ車検には適合しません。
ハンドルの適合基準は、車検証に記載されているハンドル高さと幅がチェックされます。
車検証に記載されているよりも高さはプラスマイナス4cm、幅はプラスマイナス2cmなら問題ありません。
ウィンカーの車検基準は、レンズの色に加えて大きさ、発行面、そして点滅回数が確認対象項目となります。
見た目の色に関しては、電球がオレンジ色ならクリアレンズを使っていても車検には通ります。
ヘッドランプに関しては、色の温度や明るさがチェックされるだけでなく、光軸の調整もテスターを使って測定対象となります。
この項目はバイクの製造年月日によって基準が若干異なっているため、車検の際にはその点も要チェックです。
ミラーも、車検項目の一つです。
ひび割れなど安全性を確保でいない場合には、もちろん車検には通りません。
それだけでなく、ミラーの形やサイズなどもチェックの対象となります。
確実に違法なパーツもあるので要注意
バイクのカスタムパーツとして販売されているものの中には、車検に問題なく通るスペックのものがある一方で、明らかに車検には通らないであろうパーツも存在します。
購入する際に、ショップの店員が親切に教えてくれるとは限りません。
そのためカスタムパーツを購入する際には、持っているバイクの車種なども伝え、その状態で車検に通るかどうかも確認することをおすすめします。
もしも違法パーツでも車検に通りたいという際には、陸運局で記載変更や構造変更の届け出をするという方法もアリです。
この申請をすると、車検とは別途でバイクの高さや幅、重量などを測定し直してくれ、それが新しい車検の基準値となります。
この手続きをしておけば、通常の車検なら通らない違法パーツでも問題なくパーツを交換することなく車検にも適合します。