バイクのブレーキフルードの役割
ブレーキフルードとは、ブレーキレバーを握った時、ブレーキキャリパーにその力を伝えてブレーキを作動させるための重要な液体です。
バイクのような油圧式のブレーキの場合、ブレーキキャリパーとシリンダーはブレーキホースによって接続され、ブレーキフルードがシリンダーの内部に入れられています。
ブレーキをかけようとブレーキレバーを握って力を加えると、シリンダーの中に満ちているブレーキフルードにもその力が伝わります。
それがブレーキキャリパーにまで伝達されることで、ブレーキが作動するというシステムです。
ブレーキフルードは吸湿性が非常に高い液体なので、長い時間が経過するうちに空気中に存在する水分を取り込んでしまいます。
水分を取り込んだブレーキフルードは劣化が進み、本来の役割であるブレーキキャリパーに力を伝えることができなくなってしまいます。
その結果、いざブレーキをかけようとしてもまったく効かないという最悪の事態になることもあるのです。
ブレーキをかけるべき時にブレーキがかからないのば、大事故のもとです。
そんなことのくれぐれもないように、ブレーキフルードは定期的に交換するようにしましょう。
ブレーキフルードの交換は義務ではないため、あまり気にしない人だと劣化していることにすら気がつかないことがあります。
少なくとも定期的に点検し、フルードの状態をチェックするようにしましょう。
ブレーキフルードの点検方法
ブレーキフルードは、時間が経って劣化していくほどに変色が進みます。
茶色っぽくなって、それがどんどん濁っていき黒くなるという具合ですから、点検した時に黒っぽいと感じたらなら、もう交換した方がよいでしょう。
見た目でわからなくても、10,000~20,000km走行するごとに交換するのがよいでしょう。
また、ずっと放置しているバイクの場合、走行しなくてもフルードは劣化します。
長くても2年周期ぐらいで交換するのがよいでしょう。
特に250cc以下のバイクだと車検がないため、ブレーキフルードの点検は自分で意識して行う必要があります。
注意していないと忘れてしまうことがあるため、定期的にメンテナンスする習慣をつけるようにしましょう。
ブレーキフルードの交換方法
ブレーキフルードは自力で交換できますが、交換するにはゴムホースやスポイト、レンチやドライバーなど道具が必要です。
また、ボルトを緩めたり締めたりする時もブレーキレバーをずっと握っていなければならないなど、いくつか注意すべきこともあります。
自信がない場合は、バイクショップで交換してもらった方が無難でしょう。
バイクショップで交換してもらう場合でも、工賃は1,500~2,000円程度です。
フルードの交換だけでなく各部の点検も行ってもらえるので、定期的にバイクショップでチェックしてもらうことをおすすめします。